全88星座で唯一、頭と尾に分断された大蛇。名医アスクレピオスに巻きつく、再生の象徴。
| 略符 | Ser |
|---|---|
| 学名・属格 | Serpens / Serpentis |
| 設定者 | プトレマイオス48星座(古代ギリシャ) |
| 見ごろの季節 | 夏(7月ごろ21時に南中) |
| 最も明るい星 | 全88星座で唯一、頭部と尾部の2つの領域に分断された星座 |
へび座は、隣接するへびつかい座(医神アスクレピオス)に巻きつく蛇の姿として描かれています。この蛇は、アスクレピオスに「死者を蘇らせる」秘術をもたらした、神聖な生き物です。ある日アスクレピオスが誤って1匹の蛇を殺してしまったところ、別の蛇が口に薬草をくわえて現れ、死んだ蛇をたちどころに生き返らせました。この出来事に着想を得たアスクレピオスは、以来この薬草の知識を用いて人間の死者すら蘇らせる力を身につけたと伝えられています。蛇は脱皮を繰り返すことから、古代より「死と再生・不老不死」の象徴として世界各地の神話で神聖視されてきました。
この経緯から、へび座はアスクレピオスの杖に巻きつく姿で描かれ、その杖(カドゥケウスとは異なる「アスクレピオスの杖」)は現代でも医療・薬学の国際的なシンボルとして広く使われています。星座としてのへび座には、他に類を見ない大きな特徴があります。それは、へびつかい座(アスクレピオスの体)を挟んで、頭部(へび座の頭)と尾部(へび座の尾)の2つの部分に完全に分断されているということです。国際天文学連合が定める88星座の中で、1つの星座が物理的に2つの離れた領域に分かれているのは、このへび座だけです。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| η | サビク | 2.4 |
| α | ウヌクアルハイ | 2.6 |
| δ | Yed Prior | 2.7 |
| η | η Ser | 3.3 |
| ν | Sinistra | 3.3 |
夏の星座で、へびつかい座を挟んだ両側、6月〜8月ごろの夜に見つけやすくなります。頭部(へび座の頭)はへびつかい座の五角形の西側、おとめ座やかんむり座に近い位置に、尾部(へび座の尾)はへびつかい座の東側、わし座やいて座に近い位置にあります。全88星座で唯一「2つに分断された星座」であるため、星座線を表示できるアプリなどで実際の見た目を確認すると、この珍しい構造がよく分かります。
へびつかい座 / うしかい座 / かんむり座 / ヘルクレス座 / わし座 / たて座 / おとめ座 / てんびん座
わし座 / さいだん座 / やぎ座 / みなみのかんむり座 / かんむり座