見捨てられた王女に贈られた黄金の冠。半円形の宝石箱が、うしかい座のそばで輝く。
| 略符 | CrB |
|---|---|
| 学名・属格 | Corona Borealis / Coronae Borealis |
| 設定者 | プトレマイオス48星座(古代ギリシャ) |
| 見ごろの季節 | 夏(7月ごろ21時に南中) |
| 最も明るい星 | 7つほどの星が作る美しい半円(馬蹄形)が最大の特徴 |
かんむり座は、クレタ島の王女アリアドネが身につけていた黄金の冠だと伝えられています。アリアドネは、迷宮に棲む怪物ミノタウロスを退治しにやってきたアテナイの英雄テセウスに恋をし、迷宮からの脱出方法(糸を辿る方法)を授けて彼を救いました。しかしテセウスは、アリアドネを故郷へ連れ帰る約束をしていたにもかかわらず、航海の途中でナクソス島に彼女を置き去りにしてしまいます。目覚めると恋人の船が水平線の彼方に消えていくのを目にしたアリアドネは、絶望の淵に沈みました。
そこに現れたのが、酒と豊穣の神ディオニュソスです。島を通りかかったディオニュソスはアリアドネの美しさと悲しみに心を打たれ、彼女を優しく慰め、やがて妻として迎え入れました。二人の結婚を祝う際、ディオニュソスは宝石をちりばめた見事な黄金の冠をアリアドネに贈ります。二人の永遠の愛の証として、この冠は星座として天に上げられ、今も夜空で美しく輝き続けているとされています。裏切られた悲しみから始まりながら、最終的には真実の愛で結ばれる——かんむり座の物語は、星座神話の中でも数少ない「幸福な結末」を持つ物語のひとつです。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| α | アルフェッカ | 2.2 |
| β | Nusakan | 3.7 |
| γ | γ CrB | 3.8 |
| θ | θ CrB | 4.1 |
| ε | ε CrB | 4.2 |
夏の星座で、うしかい座とヘルクレス座の間、6月〜7月ごろの夜に見つけやすくなります。目印は7つほどの星が緩やかな半円(馬蹄形)を描く、小さいながらも非常に印象的な星の並び。うしかい座の1等星アルクトゥールスから東側へ視線を移すと見つけやすく、その半円形の姿は一度覚えると忘れにくい、識別しやすい星座のひとつです。中央にある星が冠にちりばめられた宝石のように、他の星より少し明るく輝いています。
わし座 / さいだん座 / やぎ座 / みなみのかんむり座 / はくちょう座