麦の穂を手にした豊穣の女神。黄道十二星座で最も広く、春の夜空を彩る乙女。
| 略符 | Vir |
|---|---|
| 学名・属格 | Virgo / Virginis |
| 設定者 | プトレマイオス48星座(古代ギリシャ) |
| 見ごろの季節 | 春(5月ごろ22時に南中) |
| 最も明るい星 | スピカ(1等星)はラテン語で「穂先」を意味し、女神が手にする麦の穂にあたる |
おとめ座は、豊穣と農業を司る女神デメテル、あるいはその娘ペルセポネの姿と結びつけて語られることが多い星座です。もっとも有名なのは、四季の起源にまつわる物語です。デメテルの美しい娘ペルセポネは、冥界の王ハデスに見初められ、地下深くの冥界へと連れ去られてしまいます。娘を失った悲しみに暮れたデメテルは、豊穣を司る力を失い、大地はたちまち作物の実らない不毛の地へと変わってしまいました。困り果てた最高神ゼウスの仲裁により、ペルセポネは1年のうち一定期間だけ地上の母のもとへ戻ることを許され、残りの期間は冥界でハデスと共に過ごすという取り決めが結ばれます。ペルセポネが地上に戻る時期にはデメテルが喜び、大地には春と実りの秋が訪れ、娘が冥界へ帰る時期には嘆き悲しみ、大地は冬を迎える——これが四季の巡りの起源だと伝えられています。
星座としてのおとめ座は、手に麦の穂を持つ姿で描かれることが多く、この穂にあたる位置には1等星スピカが輝いています。「スピカ」自体がラテン語で「穂先」を意味し、豊穣の象徴としての女神の姿を今に伝えています。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| α | スピカ | 1.0 |
| ε | ヴィンデミアトリックス | 2.8 |
| ζ | Heze | 3.4 |
| δ | Auva | 3.4 |
| β | Zavijava | 3.6 |
春の代表的な星座で、全88星座中2番目に広い面積を持ち、4月〜6月ごろの夜に見つけやすくなります。目印は青白く輝く1等星スピカ。おおぐま座の北斗七星の柄の曲線を、うしかい座のアルクトゥールス(オレンジ色の1等星)を経てさらに南へ延長する「春の大曲線」(あるいはスピカまで含めて「春の大三角」)をたどるのが最も確実な見つけ方です。スピカ自体は単独でも明るく目立つため、大曲線をたどって最後にたどり着く「ゴール」として覚えておくと便利です。
しし座 / てんびん座 / うしかい座 / かみのけ座 / コップ座 / からす座 / うみへび座 / へび座
うしかい座 / かに座 / かみのけ座 / コップ座 / からす座