大蛇を素手で操る名医アスクレピオス。死者すら蘇らせた腕を持つ、13番目の黄道星座。
| 略符 | Oph |
|---|---|
| 学名・属格 | Ophiuchus / Ophiuchi |
| 設定者 | プトレマイオス48星座(古代ギリシャ) |
| 見ごろの季節 | 夏(7月ごろ21時に南中) |
| 最も明るい星 | 黄道が通過する13番目の星座だが、占星術の12星座には含まれない |
へびつかい座は、医術の神アスクレピオスの姿だと伝えられています。アスクレピオスは太陽神アポロンの息子で、ケンタウロス族の賢者ケイローン(いて座の由来)から医術の手ほどきを受け、やがて師をも超える腕を持つ名医となりました。彼の医術はあまりに卓越しており、ついには死者を蘇らせることさえ可能になったと伝えられています。この力の源泉となったのが、蛇にまつわる逸話です。ある日アスクレピオスが1匹の蛇を殺してしまったところ、別の蛇が口に薬草をくわえて現れ、死んだ蛇を生き返らせる様子を目撃します。この出来事から、蛇は「死と再生」を象徴する神聖な生き物として、アスクレピオスの杖に巻きつく姿で描かれるようになりました(この「アスクレピオスの杖」は現代でも医療・薬学のシンボルとして世界中で使われています)。
しかしアスクレピオスが死者を次々と蘇らせるようになると、冥界の秩序そのものが揺らぎ始め、冥界の王ハデスが最高神ゼウスに苦情を申し立てます。人間の領分を越えたこの力を危険視したゼウスは、雷霆でアスクレピオスを打ち倒しました。それでもその功績と高潔さを惜しんだゼウスは、彼を星座として天に上げ、大蛇を操る姿のまま夜空に留めることにしたと伝えられています。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| α | ラス・アルハゲ | 2.1 |
| η | サビク | 2.4 |
| ζ | ζ Oph | 2.6 |
| δ | Yed Prior | 2.7 |
| β | Cebalrai | 2.8 |
夏の星座で、さそり座の北、いて座とヘルクレス座の間、6月〜8月ごろの夜に見つけやすくなります。目印は大きな五角形に近い星の並びで、その両脇にへび座(頭部側と尾部側に分かれる、この星座固有の隣人)が絡みつくように配置されています。実はへびつかい座は、太陽が黄道上を通過する13番目の星座であるにもかかわらず、伝統的な占星術の12星座には含まれていません。天文学的には11月30日ごろから12月17日ごろに太陽がこの方向を通過しています。
へび座 / ヘルクレス座 / いて座 / さそり座 / てんびん座 / わし座
わし座 / さいだん座 / やぎ座 / みなみのかんむり座 / かんむり座