いて座の足元に置かれた、酒神ディオニュソスゆかりの南の冠。北のかんむり座と対をなす。
| 略符 | CrA |
|---|---|
| 学名・属格 | Corona Australis / Coronae Austrini |
| 設定者 | プトレマイオス48星座(古代ギリシャ) |
| 見ごろの季節 | 夏(8月ごろ21時に南中、南の低空) |
| 最も明るい星 | いて座の足元に位置する、小さな半円形の星の並びが特徴 |
みなみのかんむり座は、いて座(弓を引く射手)のすぐ足元に位置する、小さいながらも印象的な冠の姿の星座です。北天のかんむり座(アリアドネの冠)ほど詳しい単独の物語は伝わっていませんが、古くから酒と豊穣の神ディオニュソスに関連づけられてきました。一説には、ディオニュソスが冥界へ下り、実の母セメレを地上に連れ戻すことに成功した際の記念として、あるいは彼を育てたニンフたちへの感謝の証として、この冠が天に捧げられたとされています。
別の解釈では、この星座は単純に「冠」や「花輪」を表す、儀式や祝祭にまつわる装飾品として位置づけられているとも言われます。北のかんむり座(きたのかんむり座)とは、名前こそ似ているものの、由来となる物語や設定された経緯は独立したもので、単に「南天にも冠の形をした星座がある」という対比によって、後の時代に整理・区別されるようになりました。派手な英雄譚は持たないものの、いて座という壮大な星座のすぐ足元に寄り添うように配置されている点が、この星座の位置づけをよく物語っています。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| α | Alfecca Meridiana | 4.1 |
| β | β CrA | 4.1 |
| δ | δ CrA | 4.6 |
| θ | θ CrA | 4.6 |
| ζ | ζ CrA | 4.8 |
夏の星座で、いて座の南、さそり座の東、7月〜8月ごろの夜、南の空の低い位置に見つけやすくなります。目印は数個の暗い星が緩やかな弧を描く、小さな半円形の並び。いて座の南斗六星を見つけてから、その南側を探すのが確実な見つけ方です。日本からは南の低空にしか昇らないため、南が開けた暗い場所での観察がおすすめです。
わし座 / さいだん座 / やぎ座 / かんむり座 / はくちょう座