弓を引き絞る半人半馬の射手。銀河系の中心方向を指す、天の川最濃部の星座。
| 略符 | Sgr |
|---|---|
| 学名・属格 | Sagittarius / Sagittarii |
| 設定者 | プトレマイオス48星座(古代ギリシャ) |
| 見ごろの季節 | 夏(8月ごろ21時に南中、南の低空) |
| 最も明るい星 | 6つの星が「南斗六星」を形作り、方向は銀河系(天の川銀河)の中心にあたる |
いて座は、上半身が人間、下半身が馬という姿を持つケンタウロス族の中でも、特に賢く高潔だったとされるケイローンの姿だと伝えられています。多くのケンタウロスが粗暴で野蛮な性質を持つとされる中、ケイローンは医術・音楽・予言・弓術に通じた賢者で、ギリシャ神話の数々の英雄たち(アキレウス、イアソン、ヘラクレスなど)の師匠を務めたことで知られています。ケイローンは不死身の身体を持っていましたが、あるとき友人ヘラクレスが放った毒矢が誤って彼の膝に刺さってしまい、耐え難い苦痛を負うことになります。不死身であるがゆえに死ぬこともできず、永遠に続く激しい痛みに苦しんでいたケイローンは、自らの不死性を、火を盗んで人類に与えた罰でカウカソス山に磔にされていたプロメテウスに譲り渡すことを申し出ました。この犠牲によってケイローンはようやく死を迎えることができ、その高潔さを称えたゼウスによって、弓を引き絞る姿のまま星座として天に上げられたとされています。
一方で、いて座を単純な「射手(狩人)」として、ケンタウロス族とは無関係に説明する伝承も存在し、必ずしも一つの決まった物語に収斂しているわけではありません。それでも「弓を構える射手」という姿は古代から一貫しており、その矢はすぐ西隣のさそり座の心臓アンタレスに向けられているとも言われます。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| ε | カウス・アウストラリス | 1.9 |
| σ | ヌンキ | 2.0 |
| ζ | Ascella | 2.6 |
| δ | Kaus Media | 2.7 |
| λ | Kaus Borealis | 2.8 |
夏の代表的な星座で、7月〜8月ごろの夜、南の空の低い位置に見つけやすくなります。目印は6つの星が柄杓(ひしゃく)のような形に並ぶ「南斗六星」。おおぐま座の北斗七星と対をなす、南の空の目印として古くから親しまれてきました。いて座の方向は銀河系(天の川銀河)の中心にあたり、天の川の中でもひときわ星や星雲・星団が密集して見える、最も豊かな一帯です。日本からは南の空の低い位置にしか昇らないため、南が開けた暗い場所での観察がおすすめです。
さそり座 / みなみのかんむり座 / やぎ座 / わし座 / へび座 / たて座 / けんびきょう座
わし座 / さいだん座 / やぎ座 / みなみのかんむり座 / かんむり座