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けんびきょう座(Microscopium)

肉眼では見えないミクロの世界を覗く顕微鏡。ラカーユが刻んだ、科学者の探究心。

けんびきょう座の星図
略符Mic
学名・属格Microscopium / Microscopii
設定者ニコラ=ルイ・ド・ラカーユが1750年代に新設
見ごろの季節夏(9月ごろ21時に南中、南の低空)
最も明るい星顕微鏡をかたどった、ぼうえんきょう座と対になる科学器具の星座

神話・由来

けんびきょう座は、神話上の存在ではなく、微小な世界を観察するための科学器具「顕微鏡」をかたどった星座です。1750年代、フランスの天文学者ニコラ=ルイ・ド・ラカーユが、南半球の空を観測するための遠征中に新たに設定しました。同じ遠征でラカーユは、望遠鏡(ぼうえんきょう座)をかたどった星座もすぐそばに配置しており、この2つの星座は「巨大な宇宙を見る道具」と「微小な世界を見る道具」という、対照的でありながら共通する探求精神を象徴する、対になる存在として位置づけられています。

17世紀に顕微鏡が発明されて以降、それまで肉眼では決して見ることのできなかった微生物や細胞といった「見えない世界」が次々と明らかになり、生物学・医学に革命的な進歩をもたらしました。ラカーユはこの科学史上の大発見を称え、天文学の道具である望遠鏡と並べる形で、この星座を夜空に刻んだと考えられています。壮大な英雄譚は持ちませんが、「宇宙の彼方から生命の最小単位まで、あらゆるスケールを探求する人類の知性」を象徴する、興味深い星座のペアと言えるでしょう。

主な星

バイエル符号星名等級
γγ Mic4.7
εε Mic4.7
θ¹θ¹ Mic4.8
αα Mic4.9
ιι Mic5.1

見つけ方

夏の星座で、いて座の南、つる座の近く、8月〜9月ごろの夜、南の空の低い位置に見つけやすくなります。目立つ明るい星はなく、全88星座の中でも特に見つけにくい星座のひとつです。いて座の南斗六星を目印に、その南側の暗い領域を探すのがおすすめです。日本からの観察は非常に困難です。

歴史的な星図で見るけんびきょう座

けんびきょう座のヘヴェリウス星図
Uranographia (1801), Johann Bode — public domain

豆知識

実際の今夜の空でけんびきょう座を探してみましょう。現在地と時刻から、今見えている本物の星空にこの星座を重ねて表示します。
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参考文献

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