冥界からも音色で心を動かした、詩人オルフェウスの竪琴。夏の夜空で最も明るい星ベガを抱く。
| 略符 | Lyr |
|---|---|
| 学名・属格 | Lyra / Lyrae |
| 設定者 | プトレマイオス48星座(古代ギリシャ) |
| 見ごろの季節 | 夏(8月ごろ20時30分に南中) |
| 最も明るい星 | ベガ(0等星)は「夏の大三角」の一角であり、七夕伝説の織姫星 |
こと座は、ギリシャ神話最高の音楽家とされる詩人オルフェウスの竪琴(リラ)だと伝えられています。オルフェウスの奏でる音楽は非常に美しく、猛獣さえもおとなしくさせ、木々や岩までもが聞き入ったといいます。彼は妻エウリュディケを深く愛していましたが、彼女は毒蛇に噛まれて命を落としてしまいます。悲しみに暮れたオルフェウスは、竪琴を手に冥界へと下り、冥界の王ハデスとその妃ペルセポネの前で切々と音楽を奏でました。その音色があまりに美しく胸を打つものだったため、冷酷な冥界の神々でさえ心を動かされ、「地上に戻るまで決して後ろを振り返らない」という条件で、エウリュディケを生き返らせることを許します。
しかし地上への道のりの終わり際、不安に耐えきれなくなったオルフェウスはつい後ろを振り返ってしまい、エウリュディケは再び冥界へと引き戻されてしまいました。この悲劇の後、オルフェウスは音楽の神々の怒りを買った他の出来事も重なり、非業の最期を遂げます。彼の死後、竪琴は天に上げられ、こと座として夜空に輝き続けることになったと伝えられています。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| α | ベガ | 0.0 |
| γ | Sulafat | 3.2 |
| β | Sheliak | 3.5 |
| δ² | δ² Lyr | 4.3 |
| ζ¹ | ζ¹ Lyr | 4.4 |
夏の代表的な星座で、7月〜9月ごろの夜、頭上近くの高い位置に見つけやすくなります。目印は青白く輝く1等星ベガ(七夕伝説の「織姫星」)。はくちょう座のデネブ、わし座のアルタイルと合わせて「夏の大三角」を形作る一角として、まず位置を特定するのが簡単です。ベガのすぐそばには小さな平行四辺形の星の並びがあり、これが竪琴の枠にあたります。日本の七夕伝説では、ベガは機織りの名手「織姫」とされ、天の川を挟んで輝くアルタイル(彦星)と、年に一度だけ会うことを許された恋人として語られています。
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