17世紀に生まれたキリン。北の空の広い空白を埋める、目立たぬ長身の星座。
| 略符 | Cam |
|---|---|
| 学名・属格 | Camelopardalis / Camelopardalis |
| 設定者 | ペトルス・プランシウスが1612年ごろに新設 |
| 見ごろの季節 | 北の空に一年中見えるが、冬の宵に高く昇る |
| 最も明るい星 | 全88星座の中でも特に暗く、目立つ星を一つも持たない |
きりん座は、古代ギリシャ・ローマ神話には登場しない、近代になって作られた星座のひとつです。1612年ごろ、オランダの神学者・地図制作者ペトルス・プランシウスによって新たに設定されたと考えられています。当時、北の空のこの一帯には正式な星座として区分されていない、暗い星々がまばらに散らばる広い「空白地帯」が残されており、プランシウスはこれをキリンの姿に見立てて星座としました。
名前の由来については諸説あり、単純に「首の長い動物」としてキリンをモチーフにしたという説のほか、聖書に登場するラクダ(キリンとラクダは古い時代には混同されることがありました)を表しているという説、あるいは旧約聖書でヤコブとその家族がエジプトへ移動する際に乗った動物を象徴しているという説もあります。壮大な神話的背景を持たない代わりに、この星座は「新大陸の発見」や「新しい知識の獲得」を象徴する、大航海時代ならではの目新しい生き物として天に加えられたとも解釈されています。星座全体は非常に目立たず、暗い星ばかりで構成されているため、実際に観察する機会は他の星座に比べて少なめです。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| β | β Cam | 4.0 |
| — | HR 1035 | 4.2 |
| α | α Cam | 4.3 |
| — | HR 1568 | 4.5 |
| — | HR 1155 | 4.5 |
北の空に一年を通して見つけられる星座で、カシオペヤ座とぎょしゃ座、おおぐま座の間、11月〜1月ごろの夜に見つけやすくなります。目立つ明るい星は一つもなく、全88星座の中でも特に見つけにくい星座のひとつです。周囲の目立つ星座(カシオペヤ座のW字、ぎょしゃ座の五角形)の間にある、これといって特徴のない暗い領域として認識するのが現実的な探し方です。日本を含む北半球中緯度からは一年中沈むことのない周極星です。
カシオペヤ座 / ペルセウス座 / ぎょしゃ座 / やまねこ座 / おおぐま座 / りゅう座
アンドロメダ座 / みずがめ座 / おひつじ座 / カシオペヤ座 / ケフェウス座