水面を飛び跳ねるトビウオ。カジキに追われる姿を、大航海時代の船乗りが空に見た。
| 略符 | Vol |
|---|---|
| 学名・属格 | Volans / Volantis |
| 設定者 | ペトルス・プランシウスが1597年ごろに新設 |
| 見ごろの季節 | 南天(日本からはほぼ見えない) |
| 最も明るい星 | かじき座(シイラ)に追われる構図で隣接配置された、実在の魚の星座 |
とびうお座は、南半球の海域で実際に観察される、水面から飛び出して滑空する魚「トビウオ」の姿にちなんで名付けられた星座です。古代ギリシャの48星座には含まれず、16世紀末の大航海時代、オランダの航海士ペトルス・プランシウスとフレデリック・デ・ハウトマンによって、それまで未整理だった南天の星々の一角として新たに設定されました。トビウオが天敵から逃れるために海面から飛び出し、翼のような胸びれを広げて滑空する様子は、当時南半球への航海を経験したヨーロッパの船乗りたちにとって、非常に印象的な光景だったと伝えられています。
興味深いことに、この星座はすぐそばに位置するかじき座(シイラ)と隣接して配置されており、これは「トビウオを追いかけるシイラ」という、実際の海で見られる捕食関係を天球上に再現したものだと考えられています。壮大な神話的物語こそ持ちませんが、大航海時代の船乗りたちが実際に目にした自然の営みそのものが、そのまま夜空の物語として刻まれた、生き生きとした例のひとつです。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| β | β Vol | 3.8 |
| γ² | γ² Vol | 3.8 |
| δ | δ Vol | 4.0 |
| α | α Vol | 4.0 |
| ε | ε Vol | 4.3 |
冬から春の星座で、りゅうこつ座の南、かじき座の近く、1月〜2月ごろの夜、南の空の低い位置に見つけやすくなります。目立つ明るい星はなく、全88星座の中でも特に見つけにくい星座のひとつです。かじき座(大マゼラン雲を含む)を目印に、その北側を探すのがおすすめです。日本からの観察はほぼ不可能です。
りゅうこつ座 / かじき座 / カメレオン座 / テーブルさん座 / がか座
ポンプ座 / ふうちょう座 / りゅうこつ座 / ケンタウルス座 / カメレオン座