画家のイーゼルと絵筆。ラカーユが自らの遠征記録を残すために刻んだ、創作の星座。
| 略符 | Pic |
|---|---|
| 学名・属格 | Pictor / Pictoris |
| 設定者 | ニコラ=ルイ・ド・ラカーユが1750年代に新設 |
| 見ごろの季節 | 南天(日本からはほぼ見えない) |
| 最も明るい星 | 目立つ明るい星はなく、画家のイーゼルと絵筆をかたどる |
がか座は、神話上の存在ではなく、画家が使うイーゼル(画架)と絵筆をかたどった星座です。1750年代、フランスの天文学者ニコラ=ルイ・ド・ラカーユが、南半球の喜望峰で観測を行った際に新たに設定しました。ラカーユが手がけた一連の「芸術・科学器具シリーズ」の星座群——ちょうこくしつ座、ちょうこくぐ座など——と同じく、この星座も18世紀啓蒙主義時代における芸術的創造への関心を象徴しています。
この遠征でラカーユは、望遠鏡による恒星の位置観測という科学的な仕事と並行して、観測地の風景や現地の様子を記録することにも関心を寄せていたとされ、画家という職業そのものへの敬意がこの星座の由来になったと考えられています。壮大な英雄譚は持ちませんが、「星の位置を精密に記録する天文学者」と「風景や人物の姿を写し取る画家」という、どちらも「世界を正確に写し取る」仕事に従事する者同士の共感が、この星座に込められているとも言えるでしょう。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| α | α Pic | 3.3 |
| β | β Pic | 3.9 |
| γ | γ Pic | 4.5 |
冬の星座で、りゅうこつ座の南、1月〜2月ごろの夜、南の空の低い位置に見つけやすくなります。目立つ明るい星はなく、全88星座の中でも特に見つけにくい星座のひとつです。りゅうこつ座のカノープスを目印に、その南側の暗い領域を探すのがおすすめです。日本からの観察はほぼ不可能です。
ポンプ座 / ふうちょう座 / りゅうこつ座 / ケンタウルス座 / カメレオン座