17世紀に生まれた小さなトカゲ。ケフェウス座とはくちょう座の間を這う、神話を持たない星座。
| 略符 | Lac |
|---|---|
| 学名・属格 | Lacerta / Lacertae |
| 設定者 | ヨハネス・ヘヴェリウスが1687年に新設 |
| 見ごろの季節 | 秋(10月ごろ21時に南中) |
| 最も明るい星 | 目立つ明るい星はなく、暗い星がジグザグに連なる小さな星座 |
とかげ座は、古代ギリシャ・ローマ神話には登場しない、近代になって作られた星座のひとつです。1687年、ポーランドの天文学者ヨハネス・ヘヴェリウスが自身の星図の中で新たに設定しました。当時、この一帯には正式な星座として区分されていない、暗い星々がまばらに散らばる「空白地帯」が残されており、ヘヴェリウスはこれを整理するため、小さくジグザグに並ぶ星々をトカゲの姿に見立てて星座としました。
神話的な物語を持たない代わりに、この星座の命名にはちょっとした逸話が残されています。ヘヴェリウスは当初、この星座を当時の権力者にちなんで「フランスの百合座」と名付けることも検討していたと言われますが、最終的には政治的な含みを避け、単純にその星の並びの形が持つ印象——地面を這う小さなトカゲ——をそのまま名前に採用しました。神話を持たない「近代星座」は、へびつかい座やたて座、こぎつね座などと同様、17世紀の天文学における星座整理の時代を象徴する存在のひとつです。
| バイエル符号 | 星名 | 等級 |
|---|---|---|
| α | α Lac | 3.8 |
| — | HR 8498 | 4.1 |
| — | HR 8572 | 4.4 |
| β | β Lac | 4.4 |
| — | HR 8632 | 4.5 |
秋の星座で、はくちょう座とケフェウス座、アンドロメダ座の間、9月〜11月ごろの夜に見つけやすくなります。目立つ明るい星はなく、暗い星がジグザグに連なる、小さく細長い星座です。単独で探すのは難しいため、まずはくちょう座やカシオペヤ座などの目立つ星座を見つけ、その間の暗い領域を丁寧に探すのがおすすめです。天の川に近い位置にあるため、暗い夜空での観察が向いています。
アンドロメダ座 / みずがめ座 / おひつじ座 / きりん座 / カシオペヤ座